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「自己破産した場合の財産」に関するお役立ち情報

自己破産しても残る個人事業主の財産

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2022年3月31日

1 自己破産の原則

自己破産は、財産をお金に換えて債権者に分け、それでも残っている債務を免責(支払わなくてよくなる)してもらう手続きです。

自己破産では、目ぼしい財産は手放すことになりますが、自己破産しても、生活していかなければなりませんから、必要最小限の財産は、残すことが認められています

自己破産しても残すことができる財産は、「自由財産」と呼ばれ、裁判所ごとに運用が異なります。

たとえば名古屋にお住まいの方であれば名古屋地方裁判所に自己破産の申立てをするのが原則ですから、名古屋地方裁判所の運用に基づいて手元に残すことができる財産が判断されます。

名古屋地方裁判所の場合、預貯金、保険の解約返戻金、自動車、居住用家屋の敷金債権、電話加入権、退職金債権については、原則20万円以下であれば自由財産として認められますが、財産評価額の合計は99万円までとされています

もっとも、こういった運用は変更される場合もありますので、詳しくは弁護士にご相談いただいた方がよいでしょう(参照:名古屋地方裁判所 破産の手続き・自己破産の申し立てを考えている方へ)。

2 個人事業主の財産

個人事業をされている方は、会社員や無職の方にはない財産を有しています。

例えば、個人事業主の売上は、売掛金と呼ばれ、締日と支払日の間にズレがある場合がありますから、日々仕事をしていれば、売掛金という財産を有していることになります。

また、機械工具や材料を使った仕事をされている方の場合、機械工具や在庫商品は、財産の扱いを受けることになります。

事業所を借りている方の場合は、保証金を差し入れているのが通常ですから、事業所を明け渡したときに保証金を返してもらう権利が財産になります。

3 財産を残せるかどうかの判断基準

個人事業主の財産である売掛金、機械工具、在庫商品等は、事業の規模・業種によって異なり、定型的な判断は難しいものです。

そこで、自己破産しても残せるかどうかは、生活にどの程度必要か、金額、債務が増えた経緯、家族構成等様々な事情を総合して、破産管財人の判断を中心に決めるのが通常です

4 個人事業主の財産のうち残りやすいものと残りにくいもの

⑴ 残る可能性のあるもの

売掛金は、自己破産しても同じ仕事を続ける場合で、仕事をした日数や時間に応じて金額が決まり、会社員の給料と変わらない程度の金額であれば、生活費にあてる必要があるとして、残るケースが多いでしょう。

また、例えば、個人でタクシー運転手をされている方にとって、タクシーが処分されてしまうと収入源がなくなってしまい、免責後の生活が成り立たなくなりますから、裁判所に自由財産として残したい(自由財産の拡張)と申し立てることで、残すことができる場合もあります。

⑵ 残る可能性の低いもの

一方、工場で作った商品の売掛金は、自己破産に伴って廃業することが多いうえ、商品の対価という側面が強いので、残すことは難しいケースが多いでしょう。

機械工具は、時価が極めて低ければ残してもらえることが多いのに対し、借入して購入するような高価なものは、通常残せません。

保証金は、自己破産する場合は事業所の賃貸借契約を解除して明け渡すのが通常であり、管財人が明渡しをして管財人の口座に入金され、そのまま債権者に配当されるケースが多いでしょう。

5 個人事業主で自己破産をお考えの方は、弁護士法人心まで

上に記載したものはあくまで一般的なものであって、自由財産として残せるか否かは、生活にどの程度必要か、金額その他の事情を総合的に考慮して、破産管財人及び裁判所が判断しますので、破産管財人と綿密に協議することが必要です。

個人事業主で自己破産をお考えの方は、弁護士法人心までお気軽にご相談ください。

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